2013-07-31

The Street Sliders

スライダーズはなんで知ったんだろう。最初は雑誌で写真だけ見たんだよね。あ、こいつら絶対ストーンズファンだ、みたいなかっこして写ってて。高校3年。1983。
で、ぶらりとレコード屋に行ったときに、"あんたストーンズファンだったら聴いてみなよ。悪かないぜ"って感じで"がんじがらめ"がぽつりと「サ行」に取り残されてたのさ。
だから最初に聴いた曲はToa-Lit Tone。カッコよかったね!
Harryのボーカルを初めて聴いたとき、Stonesの"If you can rock me"のミックがすぐにだぶった。
ラストの"Slider"までハズレ曲ゼロだったなぁ。一発で惚れた。そして"Slider Joint"もすぐに手に入れました。
The Street Sliders /がんじがらめ

高校を卒業したあと、同じクラスだったストーンズ好きなヤツからスライダーズ見に行こうぜってライブ誘われて、初めて行ったのが、あのYoutubeでも出回ってる84年の日本青年館。
そこで、1発目の(JAG OUT発売前の) "Chandler" に、またしてもやられたんだ。これにはぶっ飛んだよ。続く"あんたがいない夜"までのアタマの2曲は突出してすごかった。
アンコールの"Walkin' The Dog"で平然と1番の歌詞を繰り返し3回歌ってるのには笑ってしまったが。
翌日の朝日新聞にこの日のライブのレポートがのってたのにもちょっとびっくりしたねぇ。朝日新聞だぜ?しかも写真付きの囲み記事。
切り抜き持ってたんだけど多分どっかいっちゃったなぁ。
 
このライブは友達がテープで隠し撮りしててさ。丁度真ん中へんの席だったからそこそこよく録れてたこともあって、以降はレコードよりこのライブのテープばっかり聴いてたなぁ…これも誰かに貸したままもどってこない。
そして秋に"Jag Out"が出て、横浜教育会館に来て、このときが機嫌いまいちで、体調もよくない感じで、すごく雑なライブだったんだけど、それがまた面白かったんだよねぇ。だだっ子みたいにマイクに噛み付いて。"Blow The Night"のイントロが変わったのはこのあたりから。

おいらは"がんじがらめ"と"Slider Joint"が好きなんだけど、オリジナルって意味では"Jag Out"が一番オリジナルなんだろうなと思う。
曲やバンドのイメージから濁りが抜けて透明感が出てきた。
リズム隊がすごく変わったのもここ。
Jamesが別人みたいなベースを弾いている。"Tokyo Junk"、"カメレオン"のベースラインはすごくカッコいい。
このあたりからハリーのギターも粘っこさよりバッキング中心って感じで、遊びの少ない、まるで72年のキースみたいになってきてね。
雑誌のインタビューなんか読んでても、初期の頃の曲をちょっと否定気味に話したり、あれ?いったいハリーはどうしたんだ?みたいな感じ。
でも"Jag Out"は好きだったからよく聴いたよ。

そして"夢遊病"と日比谷野音のライブ。
ファンが大好きな"摩天楼のダンス天国"。あれとほぼ同じステージを先に野音でみて、そこで冷めちゃったひねくれもんなんだよねぇ。
でもそれはおいらだけじゃなくて、当時一緒にバンドやってたメンバも、「なんかキレイになっちゃってつまんなかったな」とつぶやきながら帰ってきたのを憶えている。
おいらのスライダーズ大好きライフはここでおしまい。

ちょうど冨士夫ちゃんがタンブリングスで復活して、横浜国大やクロコダイルでフールズやボ・ガンボスと一緒に演ってたんで、そっちのほうに一気に傾いていきました。

友達の妹とかね、彼女とか、スライダーズのメンバのメイクやってたり、事務所で彼らの衣装を洗濯したりしてるこがいたけど、結局ストーンズなんてジジイじゃんとか言っていながら一年後はストーンズファンになって、オマケに冨士夫ちゃんのライブの常連になってたりしたのにゃ笑ってしまったけれど。

結局おいらはスライダーズじゃなくて、"リトル・ストーンズ"が好きだったんだろうね。
ファンの人たちには申し訳ないが……

2013-07-23

The Beatles

そんなこんなで、ビートルズより先にJohn Lennonが大好きになって、ようやく、だったらビートルズも聴いてみっぺ!!って経由でたどりついたんだ。
まったく若気の行ったり来たりだ。
なんでもっと早く聴かなかったんだろうってね。

2013-07-12

John Lennon

いやぁ…若気の至りとしか言いようがないんだけどさ、先にストーンズを好きになっちゃったからってそれだけの理由で数年間アンチ・ビートルズだったんだよねぇ…。恥ずかしながら。聴きもせず。ストーンズ好きだからビートルズは聴かないってなんなんだよって感じなんだけど…

10代後半のある日あるときにさ、音楽雑誌に日本のミュージシャンに「好きなアルバム教えてください」って企画モノがあったんだよね。そこにJohnの「Rock'n'Roll」をあげてる人が結構多かったんだ。
John Lennon /Rock'n'Roll

ジャケットはすごいカッコイイしさ、中味は名曲そろい踏み。じゃあちょっとJohnの世界を覗いてみるかなっとなって、そこからちょっと穴掘ってみたら…"Imagine", "ジョンの魂", "Shaved Fish"…ってすごいアルバムが揃っててさ。
今まで聴いてきた誰とも違うというか…ストーンズに感じるスリルとは全く違う、だけどまっすぐな正義感に彼独特の捩れた感情がからまって少し歪んだLove & Peace みたいなね。
Sometime in…とか、ダブル・ファンンタジー、トロントのライブとかね…ヨーコさんの声が入っちゃってる曲は正直なところ聴いていられず、全曲すっとばしちゃうんだけど…さ…

その本では、Harryはチャック・ベリー、ZUZUとJames、アナーキーの伸ちゃんと寺岡さん等々、ストーンズのアルバム選んでる人もたくさんいたような曖昧な記憶がある。
でも1番印象に残っているのは、石橋凌の「ジョンを好きじゃないヤツとは友達になれない」みたいなひとことだった。たしか彼はイマジンを選んでいた。

2013-07-08

Bob Dylan

ディランを初めて聴いたのはライブエイドのときだと思う。85年か。
あのキースとロニーを引き連れて、白シャツとジーパンで生ギターもって出てきたやつね。
もうとんでもない衝撃だったね。
動画サイトにたくさん映像転がってると思うけど、ものすごい目をして歌うんだよ。
これは見てもらわないと説明不可能…
アドレナリン噴出というか背筋が凍るというか…ね。
Blonde On Blonde /Bob Dylan

そのあとすぐに、ミーハーなおいらは、スライダーズの「タイケリ」って本のハリーのプロフィールページで、彼が椅子に腰掛けてるその足下に"Blond On Blond"があることに気づいて、早速手にいれたらこれがまた大正解。任意のアーティストの任意のアルバムの一曲目。それが気にいると大抵追いかけてみようかなっと思う。
ディランも"Rainy Day Woman"から始まって、まぁあのアルバムは全体のまとまりが何より素晴らしいからね。金太郎飴みたいにどこから聴いても大丈夫、みたいな。
そこから追憶のハイウェイとかあの時代周辺のアルバムをいろいろ聴き始めたんだ。

他のアーティストも発掘しつつ、詩集なんか買ったりして、日に日にディランにはまり込んでいたら、1986年に早速トム・ペティ&ハート・ブレイカーズと一緒にはるばる日本にやって来てくれちゃった。
アンコールで(ナマオケだけど)「上を向いて歩こう(スキヤキ・ソング)」なんて演ってくれちゃうからさ、武道館は大揺れに揺れちゃったわけだ。
あとで聞いた話だけど、当時溜まってた伊勢佐木町のロックバーの店長たち元ヒッピー軍団は、スキヤキのときは涙を流していたらしい。
どうやらこのライブはFM音源があるらしい…という噂だけは聞いたけど、聴いたことはありませぬ。
評判のよいブートレッグシリーズの続編で、ぜひとも正規で出して欲しいものだ。

そのあとディランは都合がつく限り何度か見に行ってるけど、絶対会場のみんなと一緒に合唱しないんだよねぇ。
ひとり先に走ったり、ひとり後追いしたり、絶対オリジナル通りに歌おうとするファンの裏を行って、孤独な道を歩くんだよ。もともとMCもほとんどしない人だしね。

ライブエイド(英)に続いて開催された、We are the world(米)の映像がまさにそれ。^^
みんなで歌ってるときに。ディラン独りだけ頭や身体が動いてない…。
ソロも独自の「節」とメロディで調子っぱずれで歌ってる。うちの家族もそんなディランの映像をみてこの人すごいwwって爆笑してましたわ。

ディランもやっぱりコードは3つで充分だろ?って、バイク事故からの復活後、ブルーズの巡回コード使う曲が増えてきたけど、やっぱりフォーク時代のディランが捨てがたい。